青山元不動(せいざんもとふどう)の意味:雲は流れても山はそのまま。本質は変わらない。変わらない本質を掴め。
山は動かない、という意味でどっしりとした山のイメージだけで捉えても構いませんが、それでは味のない言葉です。禅語らしく、具象的な表現の意味を考えると味わい深くなります。
読み方と含意
それでは意味を探索していきまます。
読み方
- せいざんもとうごかず
- せいざんもとふどう
含意
山は動かないのは当たり前ですが、この句は対句に白雲自去来があり、 雲は刻々と動いているけれども山は動いていないという、 禅語らしい現実描写の隠喩です。 言うまでもなく、目先の大きな変化に対して、本質的で変わらないものがあることを諭す言葉です。
例文
人に贈る言葉として、自分に投げかける言葉としてつかえる言葉です。
- 青山元不動。人のうわさ話を気にしていてもしょうがない、やるべきことを山積みだ。一つずつ片付けよう。
- 青山元不動。人間関係の話に終始して、大事な議論ができていない。ただ、誰も何もしていないというだけのことだ。
- 青山元不動。ただ負けただけだ。もう言い訳は終わりに、明日から練習して再チャレンジだ。
実践しよう
この語はそこにある山は変わらないのだから、変化する雲に気を取られすぎるのはよろしくないという意味でした。 禅では「そのものをみる」ことを求められます。 「ただ、山があるだけじゃないか」という観点で、 色々意見があっても実態は「ただ、○○があるだけじゃないか」という冷静な視座で物事をみるということになります。