座右の銘に!心に響く禅語一覧

就活で使える!ことわざ、名言、四字熟語など

座右の銘として使える禅語を幾つかの系統に分けて紹介します。

就活性が面接対策で使える座右の銘もありますよ。

あるいは、サーと目を通すだけでも、禅の価値観や世界観をのぞきみることができると思います。

まずは肩慣らし:一文字漢字編

禅語はとても短いのですが、意味はとても深いものです。

つまり一文字一文字の意味が濃いということです。

入門編に先立って入門前コースでは、禅語で使われる代表的な漢字一文字を紹介します。

このまま一字でも座右の銘としてお使いいただけます。

詳しくはこちら をご覧ください。

漢字一文字のラインナップ

  1. 「一」:一とは自分自身のこと
  2. 「風」:目に見えない、とどまらないもの
  3. 「月」:禅では悟りの喩え
  4. 「夢」:一切は夢という現実
  5. 「無」:無を強調するのは禅の特長
  6. 「道」:道とはすなわち禅の道
  7. 「雪」:禅は冬の宗教
  8. 「心」:何はなくとも心が大切と考えるのが禅
  9. 「坐」:座禅が“禅”の基本。しかし執着はしない。
  10. 「雲」:消え去る雲に捕らわれるな
  11. 「山」:静寂にして不動
  12. 「花」:何も考えずに生き抜く美しさ
  13. 「茶」:日常生活のメタファー(たとえ)
  14. 「水」:老荘の影響を受けて水は良きもの。川を意味する。
  15. 「喝!」:最も短いアドバイスの言葉
  16. 0字の字

入門編:まずは全否定から入り、その後でその爽快さを知る禅語

まず最初に紹介する禅語は、何でもかんでも否定してくる禅語からです。

とにかく一切を否定してきます。

そうして心や頭のなかのものを消していき、軽やかにしていきます。

禅らしく徹底的に抑制的に生きるための座右の銘に

それでは早速、禅が何を否定しているのか、順番に見ていきましょう。

早元も子もないほどの、全否定で、モノもカネも時間も否定されるのですが、これが禅への入り口になります。

物質的なものを否定する禅語

「モノにこだわらない」という座右の銘に

やはり、モノは最初に否定されます。せっかく買ったものを、大切にしているものを否定されるのはがっかりしてします。

しかし、このことは、物理的に捨てる作業と結びつくので、非常に実践しやすいという側面があります。

泥仏不渡水 (でいぶつみずをわたらず)

土でできた仏像は水に溶けてしまう。木でできた仏像は火に入れると燃えてしまう。そうすると、仏さまは消えてなくなってしまうのでしょうか。

物外 (もつがい)

物質的な豊かさの外に出て、精神的に充足された境地のことを示す禅語。

不増不減 (ふぞうふげん)

数に心を惑わされないように、本質は変わらないと説く言葉です。

紅炉一点雪 (こうろいってんのゆき)

火にかかって一瞬で消え去っていく雪。禅の視点は、「それでも消えないものがある」に向かいます。

「貧しさ」を大切にする禅の言葉

「貧しくて大いに結構」という座右の銘に
有名な大燈国師は京都の橋の下で乞食生活を続けた。
臥月眠雲 (つきにふし くもにねむる)

月や雲を眺めて眠るという野宿の様子を示す禅語。これを苦難苦行ではなく、雄大な自然のなかで過ごす心地よさとして捉えられるかどうか。

破襴衫裏盛清風 (はらんさんりにせいふうをもる)

襴衫(らんさん)は衣服で、破襴衫とはすなわち、擦り切れた服。その裏地に清風を詰めて颯爽といくさまを表した禅語。

盗人に取り残されし窓の月

誰にも奪われない心の豊かさを詠んだ良寛の一句です。

困窮をむしろよしとする禅語

  1. 学貧(がくひん)
     貧しさのなかにあった方が学ぶことは容易であると禅では考えます。
  2. 本来無一物(ほんらいむいちぶつ)
     元々何も持っていないという有名な禅語。
  3. 無一物中無尽蔵(むいちぶつちゅうむじんぞう)
     減るほどふえていくものがあるとはどういうことか。

モノだけではなく、言葉を捨て去る禅語

「寡黙を旨とする」という座右の銘に

次に禅が否定するのは理屈です。さらには知識を否定します。

これは強烈な文明批判のように思えますが、空理空論の虚しさを避けて、本質を掴み取ろうとする禅の精神であり、むしろ豊かな生きる力を与えてくれます。

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忘筌 (ぼうせん)

言葉を忘れてしまうという意味の詩的表現の禅語。

不立文字 (ふりゅうもんじ)

言葉は役に立たないという、体得する禅の基本的な考え方を表した言葉。

言語道断 (ごんごどうだん)

言葉の限界を知ること。言葉はときに道を遮ってしまう。ならばそれを断ち切ってしまおう。

(もく)

問いに対して、何も答えないことを示した言葉です。不親切ではなんく、沈黙が伝える豊かさを表わした禅語です。

全くの無知であることをヨシとする禅語

  1. 如愚如魯(ぐのごとくろのごとし)
  2. 百不知百不会(ひゃくふちひゃくふえ)
  3. 不会如金 会得如屎(ふえきんのごとし えとくしのごとし)

学ぶということは学校や教科書のことではないという禅語

「現場での学び重視」という座右の銘に

このように禅は知識や文字を否定しますから、当然人から学ぶということを否定します。

この考え方を表わした禅語に次のようなものがあります。

絶学 (ぜつがく)

教育や人材育成で注目させる「アンラーニング」に似た概念を禅では昔から重視しています。

不識 (ふしき)

“知らない”という意味ですが、ニュアンスとしては「しらねーよ」「興味ないよ」といった意味になります。

乾屎橛 (かんしけつ)

人から教えてもらったことなど役に立たないと、「干からびたクソ」と表現した強烈な一言です。

教外別伝 (きょうげべつでん)

心を空っぽにして門を叩こう、食らいつこう。経典の存在を否定する有名な禅語。

人の助言を軽視する禅語

  1. 人惑(にんわく)
  2. 殺仏殺祖(さつぶつさっそ)

生きることへのこだわりを断ち切る禅語

「死と対峙して生きる」という座右の銘に

さらに禅は「生きる」ということにも、容赦なく踏み込んできます。

生も死も否定するような境地が禅の追求するところですが、容易に到達できません。

塗毒鼓 (ずどっこ)

この太鼓の音を聞くと死んでしまう。何とも恐ろしい太鼓を意味するこの言葉の真意とは。

殺人刀 活人剣 (せつにんとう かつにんけん)

自分の振り回す刀に気づいているか。活かすも殺すも自分次第と迫る禅語。

熱時熱殺闍梨 (ねつじはじゃりをねっさつす)

暑い夏の対処法。いかに暑さをしのぎましょうか。

「いろいろ捨て去って気持ちよく生きる」という座右の銘に

さて、強烈な否定が続きましたが、ここからはもう少しマイルドな否定になります。

こだわりや執着を否定するという、一般的にも馴染みのある禅の価値観を表した禅語です。

こちらの方が入りやすい言葉が多いですが、順序としては捨て去ってからすっきりするという流れが本来ですので、否定語を先に紹介させていただきました。

こだわりを捨てていく禅語

「執着しない」という座右の銘に
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両忘 (りょうぼう)

両方忘れるという意味で、りょうぼうと読みます。何を両方忘れるのかというと、対立する2つの概念ということになります。例えば、豊かさも貧しさも気にしないということです。

唯嫌揀択 (ゆいけんけんじゃく)

えり好みをやめて、やることに集中しよう。評論よりも行動することで毎日が爽快になるための禅語。好き嫌いをしないという意味で捉えてもOKです。

担板漢 (たんばんかん)

板を肩に担いで視界が狭まった男、を示す禅語。人は皆、何かしらを担いで物事が見えなくなっています。

洗心 (せんしん)

心の汚れとは何か、心を洗う作業とは何か。短い言葉ですが、よく考えてみたい言葉です。

「無」いことをよしとする禅語

無の境地を目指す方のための座右の銘に
無着 (むじゃく)

着は執着、すなわち執着するなという禅語。

無礙 (むげ)

無礙の礙という字はあまり使わない漢字ですが、「さまたげるもの」という意味です。無碍と書く場合もありますが碍も同じ意味で、いずれの場合も「さまたげるものがない、自由自在」という意味になります。

山中無暦日 (さんちゅうれきじつなし)

日めくりもカレンダーもない山中の暮らし。どこまでも“本来”を探求する禅の姿勢。

「無」を大切にする禅の言葉

  1. 無事(ぶじ)
  2. 無隠(むいん)
  3. 別無工夫(べつにくふうなし)
  4. 別無聖解(べつにしょうげなし)
  5. 好事不如無(こうじもなきにしかず)

飾らないことこそ美しいとする禅語

「ありのままを大切にする」という座右の銘に

禅では「わざとらしさ」を嫌います。逆に「そのままの姿」をよしとします。

いわゆる自意識過剰というような姿は美しくないと考えます。

花看半開 (はなは はんかいをみる)

不完全であることの美しさを謳った禅語。

赤洒々 (しゃくしゃしゃ)

そのままの姿で穢れのない様子を示す禅語です。ありのままを美しさと捉え、理想と考えます。

如是 (にょぜ)

「かくのごとし、このとおり」という禅語。

無隠 (むいん)

無隠は「むいん」と読みますが、「隠すところ無し」と訓読みしても差し支えありません。正々堂々隠すところなしという意味です。

白雲起峰頂 (はくうん ほうちょうにおこる)

作為のないさま、衒い(てらい)のない様子の魅力を謳う禅語。

変化を肯定してくれる禅語

「毎日新鮮な気持ちで生きる」という座右の銘に
白雲無根の意味

こだわらないということは、とどまらないということでもなります。

さすらう禅僧が思い浮かぶようなこういう価値観は、禅らしい宗風として理解しやすいことと思います。

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行雲流水 (こううん りゅうすい)

雲が流れ、川もまた流れ続けるという万物の流転を意味する言葉です。

白雲無根 (はくうんはこんなし)

流れる雲に、流れるようにこだわりなく生きる理想を見出す言葉。

清流間断無 (せいりゅう かんだんなし)

清らかな川の流れは、ある時止まったりしないし、淀んだりしないという禅語。

雲悠々水潺々 (くもゆうゆう みずせんせん)

酷暑にあっても心地よい涼しさを与えてくれる禅語。

すっきりした状態を「清風」と表す禅語

「風のように生きる」という座右の銘に

このように、こだわらずにすっきりした様子を、禅では清風という言葉で表すことがよくあります。モノも持たず、こだわりもなく、すっきりした心境を表わしています。

清風匝地 (せいふうそうち)

清々しい風は大地をめぐる、という禅語です。

下載清風 (あさいせいふう)

すべて捨てて爽やかに生きる、という禅語です。

穆如清風 (ぼくとして せいふうのごとし)

なごやかに、風のように。いかにして心の窓から心地よい風を入れるのかというところまで考えてみましょう。

葉葉起清風 (ようようせいふうをおこす)

さっぱりとした旅立ちを示す禅語です。

歩歩清風起 (ほほせいふうがおこる)

歩歩は、日常の実践を示します。何をするにもこわだりなく。

中級編:ここを理想の地と考える禅語

さて、それでは次に中級編への進みます。中級編は初級編の延長にあります。

初級編では、色々なものを捨て去り、すっきりとしていい気持ちになりしました。

中級編では、このようにいい気持ちにはどこにも行かずにすぐになれるということを確かめていく言葉が続きます。

ジタバタせずに、この場で幸せになるという座右の銘に

どこか遠い世界に理想があるという考え方を禅ではしません。

ここが理想の地であることの気づくことが、禅の目的そのものです。

自分のいる場所が極楽であると悟ってくださいというのが禅の願うところです。

当たり前の日常に幸せを感じる禅語

「今日も幸せ!」という座右の銘に
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也太奇 (やたいき)

昨日までと同じ世界が違って感じられたときの喜びの声を表現した言葉です。

当処すなわち蓮華国 (とうしょすなわちれんげこく)

今あなたがいる場所が、極楽であり天国であり、理想の地であると教えてくれる禅語。

天行健 (てんこうけんなり)

世界や宇宙が問題なく順調で、安泰であることを示す言葉。規則正しさと継続性を促す易経の言葉ですが、禅では心を安らかにする言葉として用います。

幸せはこころ次第

こころを落ち着かせてくれる禅語
知足 (ちそく)

「足るを知る」と呼んでもよいかと思います。今、すでに十分満たされているということを知れば、その時点で幸せになれます。

無山不帯雲 (やまとしてくもをおびざるはなし)

理想通りに行かないこともあると、慰めてくれる禅語。

大切なものは目の前にある禅語

「どこにも行かなくていい」という安心を与えてくれる言葉
遍界不曽蔵 (へんかい かつてかくさず)

世界は常にまったく明らかでうまくいっていると、世界を信頼し、安心感を与えてくれる禅語。

清光無何処 (せいこう いずこにかなからん)

清光はどこにあるのか、どこにでもあるよ!という禅語です。

在眼前 (がんぜんにあり)

大切なものは目の前にあるよと、教えてくれる禅語です。

処処全真(しょしょぜんしん)

幸せの青い鳥を探しに行くな、「至るところに真実がある」という禅語です。

明珠在掌 (みょうじゅたなごころにあり)

大切なものはすでに手の中にあるじゃないか」と気づかせてくれる禅語です。

ごちゃごちゃ悩まずに、五感を全開にして自然を感じれば、その豊かさに気づき幸せになれるという禅語です。

五感を研ぎ澄まし世界を体感せよという禅語

「感覚を研ぎ澄ます」という座右の銘に
雲静日月正 (くもしずかにして じつげつただし)

困ったなら空を見上げよ。今日の幸せに気づけよ、という禅語。

山呼万歳声 (やまよぶ ばんざいのこえ)

山が喜んでいるように思える瞬間とは。何でもない景色でも人によって見え方が違います。世界が楽しくなる禅語

みんな仏という禅語

幸せな気持ちにしてくれる座右の銘に
すべてのものを「仏」とみる言葉

  1. 衆生本来仏(しゅじょうほんらいほとけなり)
  2. 有水皆含月(みずありみなつきをふくむ)
  3. 山川草木悉皆成仏(さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)
  4. 水鳥樹林念佛念法(すいちょうじゅりん ねんぶつねんぽう)

蛙鳴蝉噪是仏声 (あめいせんそうこれぶっしょう)

夏の叙情、聴覚的な情景に仏性を見出します。

水声山色 (すいせいさんしょく)

川のせせらぎ、山の緑に仏性を感じる・・・

澗水松風悉説法 (かんすいしょうふう ことごとくほうをとく)

禅の好む常緑樹、松と竹に仏性を見出す禅語。

雨竹風松皆説禅 (うちくふうしょう みなぜんをとく)

明確に自然が禅を説いているという禅語。

渓声山色 (けいせいさんしょく)

川の流れ、山の風景から言葉以上の豊かな教えを得ようという禅語。

今、この瞬間に集中するための禅語

「今を生きる」という座右の銘に

あなたがいる場所が極楽であるということは、あなたは今すぐに幸せになれるということでもあります。

「今」は禅の重要キーワードの一つです。逆に過去や未来を考えることを嫌います。

今は実感して実践することであるのに対して、過去や未来は思うことでしかないからです。

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而今 (じこん)

ひたすらに今、という意味です。「過去の話、未来の不安はさておき、詰まるところ、今に集中しよう」という禅らしい生き方を示唆する禅語。

今、ここ

マルチタスクを止めよう!1点に集中して、スマホながら禁止!悩みを吹き飛ばす言葉。

不期明日 (みょうにちをきせず)

明日のことを考えない、今日を全力で生きる。今日悟れる機会があるのなら、なんとしてでもものにしろ。明日などあると思うなという禅語。

禅が語る「夢」の禅語

「人生は夢。だからこそこの一瞬を大切に!」という座右の銘に

禅では人生とはしょせん夢のようなものだと、元も子もない考え方をします。

「だからこそ、今日全力で行きよう」と考えるところが禅の強さです。

禅における「夢」を示す禅語

  1. 人生畢竟夢
    (じんせいひっきょうゆめなり)
  2. 人生夢也 故護惜此一剎那
    (じんせいゆめなり ゆえにこのいちせつなをごしゃくせよ)
  3. 人間是非一夢中
    (じんかんぜひいちむのなか)
  4. 弥勒夢観音亦夢
    (みろくもゆめ かんのんもまたゆめ)
  5. 一切有爲法 如夢幻泡影 如露亦如電 應作如是觀
    (いっさいのういのほう むげんほうようのごとし つゆのごとくまたいなづまのごとくし まさににょぜのかんをなすべし)

慌てずに、冷静になれという禅語

つまり、禅では特殊な修行などを肯定せず、「今、自分は幸せなのだ」と気づくことを求めます。

これは悟りと言います。悟りは、今あなたがいる場所で実現できると考えます。

ゆえに禅では冷静であること、落ち着いていること、地に足がついていることを大切にします。静かに座ること、すなわち座禅もこうした考え方のなかで大切にされます。(⇒オンライン座禅会

冷静さを促す禅語

「世相に流されない」という座右の銘に
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脚下照顧 (きゃっかしょうこ)

「看脚下」も同義です。足元を見よという意味です。彩鳳舞丹霄 はこの禅問答に出てきます。

惺惺着 (せいせいじゃく)

「心を静かに保て」という意味の禅語です。

徹底 (てってい)

深く冷静で流されない悟りの境地。激流でも川底に足をつけて着実に渡れという言葉です。

左右逢源 (さゆうほうげん)

どうやっても同じ場所に行きつくだろう。どうやっても私は私。心に落ち着きを与える言葉。

真味只是淡 (しんみはただこれたん)

本物はさりげなくさっぱりしたものであるという禅語。

道を一歩ずつ歩む禅語

老荘思想に通じる「道」を用いた座右の銘い
平常心是道 (びょうじょうしんこれどう)

「いつもの心」が道(禅)であるという茶道・剣道・書道・座右の銘で用いられる禅語​​。

大道無門 (だいどうむもん)

大いなる道に入口はない。どこからでも誰でも入れる。すなわちどこにあっても大道であるという禅語。豪放磊落と同じく細かいことは気にしないという意味で座右の銘に用いてもよいです。

「道」を用いたその他の禅語

  1. 至道無難(しどうぶなん)
  2. 道無横径(みちのおうけいなし)
  3. 直心是道場(じきしんこれどうじょう)
  4. 歩々是道場(ほほこれどうじょう)

どっしりと構えたさまを現した禅語

「安定した判断力を培う」という座右の銘に
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寂然不動 (じゃくねんふどう)

どっしりと構えて静かであること、禅の理想の姿の一つです。

青山元不動 (せいざんもとふどう)

冷静沈着なさまを「山」は人が座禅をする様に例えたもので、そうした禅語はいくつもあります。

青山元不動 (せいざんもとふどう)

冷静沈着なさまを「山」は人が座禅をする様に例えたもので、そうした禅語はいくつもあります。

山静似太古 (やましずかなることたいこににたり)

静かな山の暮らしを詠んだ漢詩に基づいた禅語。

座禅を強調した禅語

「静座することを表す」座右の銘
独坐鎮寰宇 (どくざしてかんうをしずむ)

座禅をして世界を治めるという意味の禅語です。いかにして!?詳しくはこちらから。

閑坐聴松風 (かんざしてしょうふうをきく)

耳を澄ませて松風を聞く。松風とは何か?禅語によくある聴覚を使った悟りの境地の表現です。

独座大雄峰 (どくざだいゆうほう)

禅では動かざる山の姿を、人が座禅をする姿と重ねて用いることがよくあります。

帰家穏坐 (きかおんざ)

「家に帰って座る」という禅語。帰るべきあなたと家とはどこか。

実践編:自力を旨とする禅語

それでは次に実践編です。「今、ここで幸せになる」ために、禅は実はあまり手助けをしてくれません。

禅は、徹底自力の宗教だからです。したがって、自分でそうならなくてはなりません。自分と向き合うことが禅の本懐です。

それゆえ、「自」という文字を扱った禅語は多数あります。

自分を信じろという座右の銘に

禅は自分が仏であると気づく(悟る)宗教です。そしてそれを自分で実現しろ、という宗教です。

ゆえに禅を信じるということは、自分を信じるということでもあります。こうした考え方を示す禅語を紹介します。

エフィカシー(自己可能感)を与えてくれる禅語

「人生の主役は自分」という座右の銘に
天上天下唯我独尊 (てんじょうてんが ゆいがどくそん)

「自分勝手」の意味と誤解されがちですが、エフィカシー(自己可能感)を示す言葉です。「自分なら乗り越えていける」と自分を信じたお釈迦さまの言葉です。

主人公 (しゅじんこう)

映画やドラマの主人公、というときの主人公という言葉ですが、禅語では、自分の仏性と向き合った上での主体的で自由自在なる人のことを言います。つまり、あなたがあなたの人生の主役であるということです。

金毛獅子 (きんもうのしし)

草原を悠々と歩くライオンのように、自由自在に自らを処す境地を表します。

太陽と自らを重ねる禅語

「力強い生命力」を表す座右の銘に
回光返照・回向返照 (えこうへんしょう)

自分自身に光を当てよという、「自信の宗教」臨済宗を確立した臨済の言葉です。

乾坤只一人 (けんこんただいちにん)

「太陽が一つしかないように、この世には私しかいない」という自分へのフォーカスを促す言葉。

日出乾坤耀 (ひいでてけんこんかがやく)

太陽に関わる禅語が並びましたが、禅では太陽よりも月の方が用いられることがずっと多いという特徴があります。

禅の核心「自分」と向き合う禅語

「私として生きるぞ!」という座右の銘に
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一以貫之 (いちをもってこれをつらぬく)

「一」とは何のか、禅では自分自身に立ち返ります。

自信 (じぶんをしんじる)

禅は徹底自力を旨とする「自信」の宗教という側面があります。臨済録に何度も登場する言葉であり、禅の重要テーマです。

自由 (みずからによる)

自分次第であるという究極の自己責任を迫る禅語です。これも臨済録に出てくる言葉です。

活祖 (かっそ)

生きた仏という意味です。生きた仏とは一体どこにいるのでしょうか。仏はあなた自身だと禅は答えます。

就活向け

主体的な生を促す禅語

「ポジティブに生きる」という座右の銘に

「あなたがやるのだ」と、禅は主体的な生き方を求めてきます。

その要請に応えるか応えないかも、あなた次第であるという禅らしい態度で、あなたの自己責任を明らかにします。

自灯明 (じどうみょう)

自ら明かりを灯せ、という禅語です。釈迦の遺言と言われています。

随所に主となる (ずいしょにしゅとなる)

「随所作主 立処皆真」という禅語です。主体的になれば、どこであっても周囲が真実になるという、楽しくなる言葉です。

就活用として:分かりやすく前向きな禅語で、好印象につながります。

自業自得 (じごうじとく)

本来の意味は、自分でやって自分で得るべしという意味です。

麻三斤 (まさんぎん)

1人前の衣類を作るくらいの量のことです。なぜ、これが主体性を問う禅語なのでしょうか。

自分の力を信じるための禅語

「たった一人が世界を変える」という座右の銘に
一滴潤乾坤 (いってき けんこんをうるおす)

一滴の水が大地を潤すという意味です。たった一人が世界を変えるという意味で用いられます。

一花開五葉 (いっかごようをひらく)

一つの花のつぼみが開花する瞬間というドラマチックな場面に、自分という「一」から広げていく世界をなぞらえた禅語。

一花開天下春 (いっかひらいて てんかはるなり)

一つの花が咲くと天下に春が訪れる。「一」の意味が大切です。

雲外一閑身 (うんがいのいちかんしん)

煩悩を表す「雲」から抜け出し、ただ一人でも行くという孤高を謳った禅語。

一人が大きな変化を作るという禅語

  1. 一華開五葉(いっかごようをひらく)
  2. 曹源一滴水(そうげんいってきすい)
  3. 一点梅花藥 三千世界香(いってんばいかのずい さんぜんせかいかんばし)

マイペースでよろしい、自分らしくてよろしいという禅語

「自分の考えや直感を大切にする」という座右の銘に

つまり、禅は何事も自分次第であると考えますから、逆に人がどうであるかは関係なく、あなたらしく、人ぞれぞれが自分らしく生きて欲しいと願っています。

別是一家風 (べつにこれ いっかふう)

私もOK、あなたもOK。インターネット的な分散型世界に通じる禅語。

推枕軒中聴雨眠 (すいちんけんちゅう あめをきいてねむる)

昼寝でもして気楽にいきましょう。雨の音に耳を傾けて。

「下手でもいい」と前向きに開き直らせてくれる言葉

  1. 守拙全天真(せつをまもりててんしんをまっとうす)
  2. 大巧若拙(たいこうはつたなきがごとし)
  3. 道以拙成(みちはせつをもってなる)

ひとそれぞれ、自分を全うせよという禅語

「自分らしさに磨きをかける」という座右の銘に
濟其美 (そのびをなす)

伝統の形式を次代に継承していくことという意味から派生して、そのものの本質的な特質・良さ・魅力を引き出すという意味合いが強調されて用いられます。

別是一壺天 (べつにこれ いっこのてん)

人それぞれに豊かな小宇宙があるという禅語です。

山是山水是水 (やまはこれやま みずはこれみず)

当たり前の分別をあえて強調した禅語です。

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柳緑花紅 (やなぎはみどり はなはくれない)

柳は柳らしく、花は花らしく。それぞれ自分らしく生きようという禅語です。

「柳緑花紅」と同じ意味の禅語

  1. 桃紅李白(ももはくれない すももはしろ)
  2. 眼横鼻直(がんのうびちょく)
  3. 松曲竹直(まつはまがれり たけはなおし)
  4. 鶏寒上樹鴨寒下水(とりさむくしてきにのぼり かもさむくしてみずにくだる)
  5. 鳶飛戻天魚躍于淵(とびとんでてんにいたり うおふちにおどる)

月在青天水在瓶 (つきはせいてんにあってみずはへいにあり)

神秘も奇異もない。当たり前を受け入れるという禅語です。

実際にやっていくことを最優先とする禅語

禅では考えることを否定し、今すぐ実践していくことを大切にします。

人から聞いた話もよりも、自分でやってみて感じたこと、体得したことを最も重要と考えます。

体験すること・実践することが大事という禅語

「行動派」になるための座右の銘に

本や人の言葉を軽視し、自分の体験や体感を大切にしようとするのが禅です。答えはことばに求めず、実感すること・実践することを大切にします。

冷暖自知 (れいだんじち)

小理屈を否定し、自分で体得することを大切にすることを伝える禅語。

工夫 (くふう)

うまく行かないプロセスを大切にする、試行錯誤を促す禅語。

小陰は山に隠れ、大陰は市に隠れる

活動的な日々と静かな生活を両立させようという禅語

静と動の両立を図るため座右の銘に

悟りをいかに実践するか。山中にこもるのか、市井に生きるのかの優先順位をつけた言葉です。

動中の工夫は静中に勝ること百千億倍

悟ったような顔をして静かに生きることよりも、慌ただしい日常のなかで四苦八苦して生きることを禅は応援しています。

坐一走七 (いちにざししちにはしる)

静と動、聖と俗の両方を肯定する禅語です。

坐水月道場 (すいげつどうじょうにざす)

実生活や実社会を道場と考えるという禅語です。

水急不流月 (みずきゅうにして つきをながさず)

川は激流でも月を流さない。忙しい日々でも、心を失わない。

当たりまえの日常生活を全力で行おうという禅語

「凡事徹底・現実直視」という座右の銘に

それでは次に、実際にどうすればよいかということを教えてくれる禅語を紹介します。

すでに、落ち着いて座禅しようという具体的な行いが1つ示唆されましたが、それ以外にもいくつもの禅語で、今すぐに実行できる方法が示されています。

茶人必携
和敬清寂 (わけいせいじゃく)

禅の文脈から茶室の理想を表わした言葉です。茶道を歩む人向けの座右の銘です。

逢茶々逢飯々 (ちゃにあえばちゃ、めしにあえばめし)

お茶を出されら、お茶を飲み、ご飯を出されたら、ご飯を食べます、という意味で当たり前のことですが、含蓄のある実践志向の禅語です。

着衣喫飯 (じゃくえきっぱん)

服を着て、ごはんを食べる。当たり前の日常を全力で行うことを表わした禅語です。誰もがすぐに実践でき、幸せへと導く魔法の言葉と言えます。

一日作(な)さざれば、一日食らわず

自分のことは自分でやる、という自力の基本、自信の源となる考え方を示した禅語です。

日常生活をちゃんとしろという禅語

  1. 且坐喫茶(しゃざきっさ)
  2. 喫茶去(きっさこ)

基本的な考え方を正すという禅語

「おかしなことを考えない!」という座右の銘に
人気です
莫妄想 (まくもうぞう)

自分がやっていることに集中して他のことを考えるな、現実を直視せよという禅語。

思無邪 (おもい よこしまなし)

「莫妄想」と反対に、「正しいことだけを考える」という儒教由来の言葉です。

あなたを応援する座右の銘になる禅語

これまでみてきたように禅は、何事も自分次第だとあなたを突き放しますが、その困難を知っているのが、「がんばれ」と励ましてはくれます。

時に勇気を与えてくれる禅語を紹介します。

挑戦しつづけろと励ます禅語

「前進することを止めない」という座右の銘に

最初に紹介するのは、常に挑戦し続けること、何かを得てもそれにこだわらないことを求める禅語です。

金龍不守於寒潭 (きんりゅう かんたんをまもらず)

龍は静かな湖に留まったりはしないと、挑戦しづつける人に贈りたい言葉。

不住青霄裏 (せいしょうりにとどまらず)

得たものはすべて捨ててしまえ。青空よりももっと自由な境地を目指そう。颯爽と前に進み続ける清々しい生き方と覚悟を問う禅語。

百尺竿頭進一歩 (ひゃくしゃく かんとう いっぽをすすめ)

一歩一歩前に進んで行き、もうこれ以上先はないという飛び込み台の先まで来てしまったようなときに、禅がどう考えるかを示す言葉です。

猛虎当路坐 (もうこみちにあたりてざす)

行く道の先に怒った虎が体を伏せてこちらを睨みつけています。前に進んでも下がっても襲われてしまいそうな大ピンチ。さて、どうしますか。

継続を励ます禅語

「毎日積み重ねよう」という座右の銘に

次に、不断の努力を願う禅語を紹介します。日々、一日一日を大切に過ごすための禅語です。

学道如鑽火 (がくどうは ひをきるがごとし)

いかに継続していくのか。具体的なイメージをもって示してくれる禅語。忍耐、工夫、準備。継続はただ続ければいいというわけでないという禅語。

地肥茄子大 (ちこえて なすだいなり)

成果は後からついてくる。地道な準備・努力の継続を促す夏の言葉。

一山行尽一山青 (いっさんいきつくせば いっさんあおし)

一山超えるとまた山々が連なっている。苦労ではなく、楽しさの連続と捉えられるような自分なりの「山」を探しましょう。

他にもある!近しい意味の禅語

  1. 自彊不息(じきょうやまず)
  2. 泥多仏大(どろおおければ ほとけだいなり)
  3. 白珪尚可磨(はっけいなおみがくべし)

困難を乗り切る禅語

「心ひとつで何でも楽しめる」という座右の銘に

苦労すること、失意に陥ることも自分のなかで受け止めてしまおうという、心に広さと深さを与えてくれる禅語です。

楽亦在其中 (たのしみは またそのなかにあり)

毎日が楽しくなる。どこにいても何が起きても立ち上がれる。魔法のレジリエンスを与えてくれる言葉。

且座喫茶 (しゃざきっさ)

人生の理不尽、恥、義憤、悲しみもすべて、静かに飲み干し味わおうではないかという禅語。

他にもある!近しい意味の禅語

  1. 楽中苦々中楽(らくはくちゅうに くはらくちゅうに)
  2. 大死一番絶後再蘇(だいしいちばんぜつごにふたたびよみがえる)

長期の視座を与えてくれる言葉

「一歩ずつ進んでいく」という座右の銘に
雨洗風磨 (うせんふうま)

時の流れが本質を明らかにするという禅語。

山高月上遅 (やまたこうして つきのぼることおそし)

悟りの道の遠さ・険しさを表した禅語です。

結果を気にせずに今に集中させてくれる禅語

  1. 耕不尽(たがやせどもつきず)
  2. 更参三十年(さらにさんぜよさんじゅうねん)

苦しい時に現れる真価を「冬の常緑樹」に例えた禅語

「苦しい勝負どころで負けない」という座右の銘に

困難や逆境にくじけない姿を、冬の常緑樹(松・竹)になぞらえる禅語がいくつもあります。

雪裏見高節 (せつりにこうせつをあらわす)

逆境でこそ問われる真価。困難に立ち向かう姿こそ美しいという禅語。

松樹千年翠 (しょうじゅ せんねんのみどり)

冬の寒さでも緑美しい松。ただ静かに当たり前のことを積み重ねることの美しさを表わした禅語です。

雪竹 (せっちく)

竹は雪のそばにあってますます青い。竹は一年中その色を変えないので、困難に負けないめでたいものの象徴として用いられます。

困難が真価につながるという禅語

  1. 泥多仏大(どろおおくしてほとけだいなり)
  2. 梅花和雪香(ばいかゆきにわしてかんばし)
  3. 入水見長人 (みずにいれてちょうじんをみる)

努力の結果について楽観的にさせてくれる言葉

「結果はかならずついてくる」という座右の銘に
花無心招蝶 (はなむしんにして ちょうをまねく)

花が開けば、花が呼ばなくても自然と蝶が寄ってきます。花は作為なくただ咲いているだけです。

花枝自短長 (かしおのずからたんちょう)

桜の枝はそれぞれに長さが異なり、全体として美しい姿になります。だれかが決めたわけでもなく、自律的に自然とおさまっていきます。

結果を気にせずに今に集中させてくれる禅語

  1. 水到渠成(すいとうきょせい)
  2. 結果自然成(けっかじねんなる)
  3. 心平常百事自成(こころへいじょうなればひゃくじおのずからなる)
  4. 桃李不言 下自成蹊(とうりものいわざれどもしたおのずからみちをなす)

悟り編:力を全うした人へ贈る禅語

すべてが「一」に戻ってきるという言葉

改めて「基本を大切にする」という座右の銘に
「一」に戻ってくる禅語

  1. 万法帰一(ばんぽうきいつ)
  2. 萬法一如(ばんぽういちにょ)
  3. 一二三四三二一(いちにさんし しさんにいち)

古くて使えないモノを示す禅語

「磨いて使い続ける」という座右の銘に
閑古錐(かんこすい)

古いモノの情緒を楽しむという意味ではなく、「古いモノを磨いて使え」という意味で考えてみましょう。

閑古錐 (かんこすい)・老古錐(ろうこすい)

古い錐(きり)のことで長く使っていないもの、すっかり鋭さを失った錐でその役割を終えているもののことを言います。

無孔笛(むくてき)

音の出ない笛。

沒絃琴(もつげんきん)

弦のない琴。

破草鞋(はぞうあい)

破れたわらじ。

破沙盆(はさぼん)

ひびの入ったすり鉢。

光而不耀 (ひかりてかがやかず)

美しい本質の光を持ちながら、その光を外にもらさずに自ら輝かないという禅の美学。

慈悲を示す禅語

心の平穏に焦点を当てた座右の銘に
超大人気
福寿海無量 (ふくじゅかいむりょう)

幸せが海のように広がっているという観音経の人気フレーズです。掛け軸や書道でも用いられます。

施無畏 (せむい)

畏れ(おそれ)が無くなることを施すこと。

一箭中紅心 (いっせんこうしんにあたる)

直接的な意味は的の真ん中に矢が射抜かれる様子を示す。禅語では物事の中心にある「心」に照準を当てて射抜けという意味。

「心」と向き合う禅語

  1. 虛其心(そのこころをむなしくす)
  2. 直指人心(じきしにんしん)
  3. 心無罣礙(しんむけいげ)
  4. 常行一直心 (つねにいちじきしんをぎょうず)
  5. 無心帰大道(むしんなればだいどうにきす)

心不可得 (しんふかとく)

心は掴むことができない。しかし実践できると教えてくれる禅語。

不思議な世界観でドキッとさせる禅語

心の平穏相対的な実世界を超越するときの座右の銘に焦点を当てた座右の銘に

禅語の特長の一つに、一見荒唐無稽に思える不可思議な世界を表わす言葉がいくつもあります。

その言葉の季語を取って季節の言葉として用いても構いませんが、意味を掴もうとすればさらに奥深い禅の世界を味わうことができます。

注目度大
釣月耕雲 (ちょうげつこううん)

月を釣り、雲を耕す!?詩的センス溢れる道元の表した禅表現のなかでも、最も見事な言葉の一つ。

一雨潤千山 (いちう せんざんをうるおす)

少しの雨が山々を潤す!?恵みの雨を少しでよい。恵みの雨は自分で降らせなさいという禅語。

東山水上行 (とうざん すいじょうこう)

山が川を上っていく!?不思議な禅の世界を表わした禅語。

滝直下三千丈 (たきちょっかさんぜんじょう)

滝の全長は9000メートル、天の川から落ちてくるという空想世界。

一口吸尽西江水 (ひとくににすいつくす せいこうのみず)

大きな川の水を一気に飲み干す。

ほかにもある!不思議な世界観を表わす禅語

  1. 小魚呑大魚 (小魚が大魚を飲み込む)
  2. 半升鐺内煮山川 (小鍋で山や川を煮る)
  3. 一粒粟中蔵世界(一粒の粟に世界がある)
  4. 鉢盂裏走馬 (どんぶりのなかで馬を走らせる)
  5. 毛呑巨海芥納須弥 (毛が大海を飲み込み、小粒が大山を収める)

応用編:禅問答に挑戦する

多くの禅語は禅問答に由来しています。

興味のある方は挑戦してみてください。

まとめ

いかがでしょうか。実際に使ってみていただけると嬉しいです。

勇気の出る禅語はこちらに別途まとめています。

今後も随時アップしていきます。

ご期待くださいませ。

監修者:「日常実践の禅」編集部

日常生活のなかにある"禅"文化を探す活動をしています。「心に響く禅語」解説やオンライン座禅会を開催しています。

参考文献:『一行物』(芳賀幸四郎、淡交社)

画像の一部:pixabayphotoAC

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