毎日捨て活で効果大!
「1日1捨」の習慣がもたらす継続の威力
捨て活は毎日すると効果大です。
捨て活で捨てるべきもののリストや継続方法と一緒に、どのような効果があったのかを報告します。
ポイントは「一度に捨てるのではなく、毎日1つずつ捨てる」こと。
ライターの美咲まき子さんに、実体験レポートとしてまとめてもらいました。
広告代理店のメディアプランニング部署で約20年勤務した後、現在はフリーライターと整理収納コンサルタントのパラレルワークをこなす。詳細はこちらから。
はじめに
毎日、捨て活。「1日1捨(いちにち、いちすて)」とは、読んで字のごとく、1日のうちに何か「1つ捨てる」こと。
1日に1つであれば、全く難しいことではないし、今すぐ簡単にスタートできるのが良いところ。半面、それを「続ける」ところに難しさがあります。それなら一度にドバッと!やってしまった方が楽じゃないか?とも思えてくるけれど・・・、
意外と捨て活は行き詰ってしまったりするものです。
そうではなく、捨て活の実践活動として「1日1つ捨てること」をやってみてはどうでしょうか。
このページでは、捨て活行き詰まり対策としての「1日1捨」の意味、そのメリット、やり方などについて、写真付で具体例をご紹介します。
今回の内容は中級編
今回の内容は、捨て活中級者向けの記事です。
これから捨て活に取り組まれるという方は、こちらの記事を先にお読みください。
毎日の捨て活、習慣化してしまおう
「一度に捨てるのではなく、毎日1つずつ捨てる」
捨て活の行き詰まり対策には、これが効きます。
こんな面倒なことをする意味、それは『習慣化』にあります。
捨てることには痛みを伴う
「捨てる」という行為は、一種の痛みを伴うものです。
人は、何かを得る時に快感を覚え、何かを失う時に痛みを覚えます。
「捨てられない」「捨てたくない」ということは、失うことへの痛みを感じたくない、ということなのです。
だからこそ人はその痛みを避けるようとします。
「毎日、捨てる」という行為を繰り返すことは、「毎日、痛みに直面する」ことになります。
トレーニングのように慣れる
持っているモノに価値を感じなくなるまで、それが「完全にゴミである」と認定するまでは、捨てずに保持したがります。
しかし、同じことを繰り返していると、人は徐々にそれに慣れてきます。
習慣にしていくことの大切さ
毎日やっているうちに、最初は辛かった重量を楽々持ち上げられるようになったり、5分走るとゼイゼイいっていた状態から、30分走っても平気になったり…
それと同じように、人は「捨てる」ことに伴う痛みにも徐々に慣れてくるのです。
そして、それどころか、痛みを感じた後に快感さえ覚えるようになってくる。
毎日捨て活!「1日1捨」活動のはじめ方
さまざまなメリットのある「1日1捨」ですが、この活動をするにあたって、いくつかのコツがあります。
これを押さえておけば、3日坊主に終わる危険性を回避することができ、望む成果を得やすくなります。
「1日1捨」ルールのリスト
まず一番先にやることは「ルール」を決めることです。5W1Hを適用すると考えやすいでしょう。
- Who誰が →→ 自分がやる
- Whenいつ →→ 今日からスタートし半年間
- Whereどこを →→ 自宅のキッチン&リビング
- What何を →→ ごちゃごちゃしたもの(ゴミも含む)
- Whyなぜ →→ 半年後に素敵なパートナーを呼ぶ予定(願望)
- Howどのように→→ 捨てる、人にあげる、売る +
- 記録・証明 →→ 毎日1つ、写真を撮ってブログに載せる
Whereどこを?
独り暮らしなら範囲を決めなくてもよいですが、家族と暮らしている場合は、範囲を決める必要があります。
リビングなどは家族が新しい物を持ち込む場所でもあるので、「1日1捨」の成果が見えづらいところです。
自分の力が及ばない所に労力を割くことのないよう、自己完結できる場所を選びましょう。
What何を?
「ゴミでもOK」としておくと、キモチが楽になります。
捨てるものを何も思い付くことができない日があっても、紙くず1つだけでも「捨てた」とカウントします。
捨てない日がなくなり、継続しやすくなります。
Whyなぜ?
ただ「スッキリしたいから」「やってみたいから」だけでも良いですが、
何か強い目的があるとなおよいでしょう。
- 半年後には素敵なパートナーを家に呼んでいる状況を作りたいからとか、
- 〇月〇日に友人を呼んでホームパーティーをするから、
具体的な日付入りで理由を作っておくと継続に繋がりやすくなります。
継続するためのポイント
毎日コツコツは意外と大変です。
続けられない自分を責めたり、プレッシャーやストレスになったりするのは本末転倒です。
そうならないためのちょっとしたポイントを押さえておきましょう。
毎日の捨て活記録のつけ方
忘れることを防止し継続に繋げるためにも、記録に残すことが大事です。
- 写真を撮る
- エクセル表にまとめる
- 日記に書く
- ブログやSNSにUPする
- 友人に毎日レポートさせてもらう
何かしら「今日、1つ捨てたこと」「毎日続けていること」を証明する手段を確保しましょう。
足跡を残すことで、いつまで実行したか、今日はまだやっていない、などの確認もでき、抜けがなくなります。
記録をとる効果
記録することにより、3つの効果を得ることができます。
- 忘れ防止
- 勘違いの防止
- 達成感の獲得
記録は非常に大事なことなので、「1日1捨」をするならぜったいに記録とセットで実行してください。
記録しないと、ヌルッといつの間にか(3日坊主で)終わってしまう可能性大です。
必ずしも毎日、捨てなくてもいい
基本は1日1つ捨てることですが、何かの事情でできない場合もあります。
病気で寝込んだ、旅行で数日家を空けた、など様々な要因で毎日続けられないことを想定して、「数日分をまとめて」やってもよい、という例外を作っておくとキモチが楽になります。
数日分をまとめて記録する場合
数日分をまとめて記録する場合は、「1日1つ」ということにして記録をつけましょう。
3日分をまとめて捨てた場合は、1日ずつに割り振って記録欄に残します。
記録上では、1日に1つ、捨てたことにしておくこと、穴をつくらないことがポイントです。
パッと見た瞬間に、毎日続いているように見えることで「穴を作ってはいけない」心理が働き、継続に繋げやすくなります。
捨てたものをご紹介
それでは、私がつい溜め込んでしまっていたガラクタをご紹介しましょう。
上から順番に捨てるのがムズカシく、まだ克服できていないものもあります。
なぜか溜め込んでしまった!ガラクタリスト
「1日1捨」のおかげでようやく、これは価値ある財産ではなく「ガラクタなのだ」と判定できるようになりました。
多くの人に共通するものがあるのではないでしょうか?
- 紙袋
- 箱
- プチプチ&エアークッション
- スーパーのレジ袋
- 包装紙・リボン
- クリーニングのハンガー
- 保冷剤
- プラスチックスプーン&割りばし
- フルーツクッションフルーツケース
- ビニールタイ
それではさっそく、順番にみていきましょう。
①紙袋
これはまだ私がゴミ判定できていないものです。
ブランドの紙袋などはどうしても捨てられません。
いつ使う?いや、一生使わないでしょう。
(まだ売れていません)
②箱
なぜか箱が大好き!丈夫な箱、キレイな箱は自動的に保管してしまいます。
それでも何とか頑張って30個ほど捨てました。
残りあと10~15個。
③プチプチ&エアークッション
これも自動的に保管する筆頭アイテム。
荷物を送る時に使えるからと、いつも捨てずに保管していました。
④スーパーレジ袋
関東ではレジ袋が有料になったことで、レジ袋を要らないと伝えるチャンスが増えました。
入ってくる量が激減し、使う一方になったので、現在はあまり溜まらなくなっています。
⑤包装紙・リボン
うっかりすると、いつの間にか増えているジャンルです。
プレゼントを贈ってくれた人のことを考えたり、かわいいリボンだったりすると、つい保管してしまいます。
「捨て筋」を鍛えたことでスムーズに捨てられるようになりました。
⑥クリーニングのハンガー
ハンガーを捨てる人は殆どいないのではないでしょうか?誰もが当たり前のように、ハンガーラックにかけることでしょう。
私はこれにメスを入れました!・・・というのも、黒いハンガーがクローゼットの中で重く感じられたから。
⑦保冷剤
きっと、これも「あるある」でしょう。
冷凍庫の中が保冷剤でいっぱいになっている人は多いと思います。
もう一度使えるからと保存してしまうけれど、そんなに沢山要りませんよね。
クリーニングのハンガーのように、ケーキ店でも引き取って再利用してくれれば良いのに、と思ったりします。
⑧プラスチックスプーン&割りばし
コンビニのスイーツについてきて、どこかで使うかも?と保存したはいいけれど全く使う機会がこないもの。
そのうち大量に溜まっていくパターン。
⑨フルーツクッション&フルーツケース
これは私が最も捨てたものかもしれません。
最初はどうしても捨てられず、フルーツを買う度に溜まっていくものだから、使う量⇔入ってくる量のバランスが取れません。
結果、大量に場所を占拠していたので、ここから真っ先に「1日1捨」をしました。
今ではほとんど迷いなく捨てられるように。当時はもったいなく感じていました。
今は完全にガラクタだったと思えます。
⑩ビニールタイ
パンの袋などについてくる、アレです。
自動保存するとあっという間に増える一方ですが、結局ほとんど使いませんよね?
5~10本もあれば十分!
高かったけど、思い切って捨てっちゃったもの5点
これらは、私が実際に売ったものの代表例です。
他の人が喜んで使ってくれるなら、それがモノにとっても幸せだと思います
- ブランド腕時計
- ノートパソコン
- 家庭用プラネタリウム
- テプラ
- ナイキのスニーカー
高価なモノ、ブランドモノなども、なかなか手放すことができないものですよね。
まったく使わないけれど捨てるには忍びない・・・そのようなものは「売る」に限ります。
他の人に使ってもらう
これらは「ガラクタ」ではなくて、他の人にとっても価値あるということです。
売れればキモチも成仏し諦めもつきます。
「1日1捨」の習慣がどんどん進んでくると、ガラクタだけでなく、高価なものも楽に手放すことができるようになっていきます。
1.ブランド腕時計
30年も経つ間に壊れて動かなくなっていました。
修理するには〇万円・・・
それでも直して使いたいかと言うと、そこまで費用をかけるほど大好きなものでもなかったです。
意を決してネットに出したところ、一瞬で売れました。
2.ノートパソコン
新しいPCを購入したので使わなくなりました。
予備PCとして1年間保管していましたが、このまま数年経っても使わないだろうなと想像が付いたので手放すことに。
PCやデジタルものは、ブランド時計とは違って、古くなるほどに価値が下がります。
一刻も早く売ることをオススメします。
3.家庭用プラネタリウム
ずっと憧れて入手したのはいいけれど、1回使ったら満足して、しまい込んでいました。
1年以上使わなかったので売りに出したところ、喜んで購入してくださる方がいました。
おかげで、幸せな気持ちでお譲りすることができました。
4.テプラ
女子向けのテプラ、かわいすぎて、もったいなくて使えなかったです。
使う場面がほとんどなかったのと、かわいくて開封できなかったのと・・・
このまま何年もムダにするならとネットに売ってみました。
1日で即売れでした。
5.ナイキのスニーカー
ネット購入して1~2回履いたけれど、足に合わず骨や筋肉まで痛くなりました。
売っても半額以下になるからと迷いましたが、今履かないものは、この先もずっと履かないものになるからと売りに出しました。
諦めが肝心です。これも「1日1捨」の習慣があったからできました。
毎日捨て活の効果
これまでご紹介したように、まず簡単なガラクタから始めて、徐々に慣らしていきました。
そして半年続けると、高価なブランドものまで手放せるようになりました。
これはもう完全に「習慣」「練習」の賜物です。完全なる「脳の筋トレ」です。
続ける中で、気づいたこと・得たものについてお伝えします。
精神的なメリット
- 発見する目・センス
- 爽快感
- 心のゆとり
もう捨てるものがないんじゃないか?と思っていたくらい、必要なものだけを絞って暮らしていたつもりでした。
しかし、まだまだ、こんなにあったじゃないか!?と発見することになりました。
「1日1捨」という義務を課すことにより、要らないものを見つけ出すことが日課になりました。
1.発見する目 ・センス
その目線でモノを見ると、どんどんいろいろなものが出てくるわ出てくるわ!
「目的をもってモノを見る」「フォーカス」することで、それが浮いて見えてくる、ということを体験しました。
2.爽快感
大きなものを処分した後の爽快感もスバラシイです。
加えて小さなガラクタを捨てた時に得られる爽快感もまたスバラシイです。
耳かきで、耳の奥まできれいにしたような・・細やかな爽快感です。
3.心のゆとり
モノが減ると、モノの維持のために使っていたエネルギーがフリーになり身体が楽になります。
加えて、空間・時間・心にもゆとりができ、豊かさが増すように感じます。
矛盾しているようですが、失うことによって得るものがある、それは、ゆとりと豊かさなのだと思います。
物理的なメリット
- 居心地のよい空間
- 時間
- お金
捨て活は精神的なスッキリ活動です。
しかし、同時に、物理的にスッキリ片付いていくところに魅力があります。
1.居心地よい空間
ガラクタや、使っていないモノが減るにつれて、生活空間から雑音が消えていきます。
そうすると、シンプルに身体や脳が楽になってくる感じがあります。
モノが減ることでよりいっそう居心地よいリラックスできる空間になります。
2.時間
ガラクタの整理収納に時間を使うことがなくなりました。
フルーツパックを洗って、きちんと重ねてと、そんなことに費やしていた労力が意外とストレスだったでした。
やらなくなってみてはじめて気づくものです。
3.お金
ずっと使っていなかった新品未使用のモノや、壊れて使えないブランド物などを売ることで、数万円のお金になりました。
モノは時間の経過と共に劣化したり、壊れたり、流行遅れになったりと、ただ置いておけばどんどん価値が下がります。
早めに売りに出すことで、お金に代わる可能性が高くなります。
毎日捨て活で、行き詰まりを回避
私はこの数年間、沢山の物を手放してきたことで「もうほとんど捨てるモノはない」と思っていました。
そうやって明確に意識しながらモノを減らして来たので、もうこれ以上捨てるものがなさそうな状態になっていたのです。
そんな私でさえも、なんと!「1日1捨」を続けるにつれて、捨てるものが続々と姿を現してきたのです!
- 大きなモノは譲ったり粗大ごみとして処分したり
- 引き出しの中にあった大量のボールペンは寄附し
- 書籍は売りに出し
- 化粧品や食品のストックは順調に使い切り・・・etc
「ひらめき」で行き詰まりを回避
「1日1捨」をすることで一番変化があったのは、自分の考え方でした。
毎日の日課として、「今日は何を捨てようか?」と部屋中を見回します。一見、きれいに片付いていて何も捨てるものがなさそうですが・・・
見回しているうちに、ふと何か思いつくものですね。
視点が変わる!
それまで「捨てる対象」ではなかったものに対して、目線が向くようになります。
自分にとって価値があるもので、「捨てる対象」ではないものだから、最初に捨てる時にはやっぱり痛みが伴います。
何度か迷ったりしながらも、それでも何とかゴミ箱に入れていきます。
それを繰り返すことで、それまで「捨てる対象」でなかったものを、「捨てる対象」に入れる習慣が少しずつできてくる。
これがまさしく筋トレ効果!捨てる筋力がついてきた証です。
捨て活を加速させる“気づき”
本当はガラクタなのに、それに気づいていない現象、というものがあると思っています。
本人にとっては価値あるものに見えるけれど、他の人から見るとガラクタでしかないモノ。
「爽快感」で行き詰まりを回避
「1日1捨」をすることで、ムリヤリにでも何かを捨てざるをえない状況で、ちょっと惜しいと感じるモノを捨てることになります。
しかし実際にやってみると、「惜しい」「残念」という感覚よりも、圧倒的に爽快感の方が勝っていることに気づきます。
捨ててみたら、サッパリしてキモチイイ!
捨て活のスピードアップ
身体の筋トレやジョギングと同じような「爽快感」を得ることができることに気がつきました。
そのように度々感じることで、それまで価値があると思っていたものを捨てることに抵抗がなくなり、ガラクタとして識別できるようになってくるのです。
そうなったら、もうしめたもの。ゴミ判定のスピードが上がり、痛みなく捨てることができるようになります。
ルールを決めて実行するのみ
ルールを決める→捨てる→記録する、たったこれだけ、今この瞬間からでもできます。
だんだんと手放すことに対する抵抗がなくなり、爽快感と充実感を得ることができます。
- 捨ててみてようやく「これはいらなかった」と気づく経験
- 今まで価値あると思っていたものが「ガラクタ」だったと気づく経験
- 捨てた後に出てくる爽快感
- それを毎日重ねること
まとめ
あなたも、そんな状態を体験してみたくありませんか?
よろしければ、どうぞ楽しんでチャレンジしてみてください。
この記事が、「捨てられない方」のお役に立つようであれば幸いです。
ここまで長文にお付き合いくださいまして、本当にありがとうございました。
日常生活のなかにある"禅"文化を探す活動をしています。「心に響く禅語」解説やオンライン座禅会を開催しています。
人気の捨て活記事
おススメの禅語
あなたの日常実践を励ます禅の言葉をご紹介します。
人気の禅語
禅の世界に興味を持たれた方は、こちらもチェックしてみてください。
禅問答に挑戦する
多くの禅語は禅問答に由来しています。
興味のある方は挑戦してみてください。
もっと短い禅語
禅語は基本的に短いものが多く、しかしながら意味が深いのが特徴です。
突き詰めると、たった一字でも味わい深い意味が生じるのが禅の世界です。
ぜひこちらもチェックしてみてください。
- 「一」:一とは自分自身のこと
- 「風」:目に見えない、とどまらないもの
- 「月」:禅では悟りの喩え
- 「夢」:一切は夢という現実
- 「無」:無を強調するのは禅の特長
- 「道」:道とはすなわち禅の道
- 「雪」:禅は冬の宗教
- 「心」:何はなくとも心が大切と考えるのが禅
- 「坐」:座禅が“禅”の基本。しかし執着はしない。
- 「雲」:消え去る雲に捕らわれるな
- 「山」:静寂にして不動
- 「花」:何も考えずに生き抜く美しさ
- 「茶」:日常生活のメタファー(たとえ)
- 「水」:老荘の影響を受けて水は良きもの。川を意味する。
- 「喝!」:最も短いアドバイスの言葉
- 0字の字
捨て活チャレンジ!
トイレ掃除もよいですよ~。